日本の風習は奥が深くて、興味深いものがいっぱいです。
お正月に必ずと言っていいほど目にする鏡餅ですが、
意外とその由来については知られていません。
鏡餅の持つ意味や飾り方、
自作で飾りつける時の半紙の折り方を調べてみました。
鏡餅の半紙の折り方って?
簡単に、鏡餅の飾り方を説明してみましょう。
上に乗せるぎざぎざとしている半紙は、
御幣(ごへい)
もしくは、
紙垂(しで)
と呼ばれるものです。
詳しい折り方の動画がありましたので、
参考にしてみてください。
そのあとの全体の流れですが、
鏡餅を三方の台に乗せ、
半紙を下に飾りつけます。
このとき、三方の正面に
正方形の半紙の角が出るように敷いていきましょう。
半紙は三方のふちの高さに合わせるといいですね。
半紙に使用するのは、
四方紅(しほうべに)と呼ばれる
四辺が赤く縁取られているもの。
災いを払って繁栄を願う意味が込められています。
三方は三宝(さんぽう)とも書き、
神事に使われる神饌(しんせん)を乗せる台です。
神饌(しんせん)は、
神様の食べ物やお供え物のことですね。
鏡餅は本来、年神様へのお供え物。
三方に乗せてお供えするのが
正しい作法であるということになりますね。
鏡餅の飾り方は三種の神器を模して飾るもの!?
テレビや雑誌で見かける鏡餅は、
とても豪華に飾りつけられているなと感じたことはありませんか?
華やかな関東風の飾り方が一般的になっているようですが、
その飾りにはひとつひとつに意味があり、
家の繁栄を願ったものがほとんどです。
地方によって多少の違いはありますが、
鏡餅の飾り方は「三種の神器」である
鏡・玉・剣
を模していると言われています。
【丸い形のお餅】
丸い形は「円満」をあらわし、
三種の神器「八咫鏡(やたのかがみ)」からその名前の由来が来ているとされています。
【二段重ね】
丸い形が二段になっているのは
「円満に年を重ねる」という意味を持ちます。
二段で「月と太陽」「陰と陽」など異なる性質を表現しています。
【ミカンを乗せる】
ミカンは代用で、正式に乗せるのは
「橙(だいだい)」で、三種の神器
「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」を表現しています。
子孫が代々(橙にかけています)栄えるように、
繁栄を願って飾りつけます。
【干し柿】
三種の神器である
「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」
または
「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」
を模しているとされ、
串に横一列にさしたものを飾ります。
もともとは
「八重垣剣(やえがきのつるぎ)」
で、それを八つの干し柿を串にさしたもので
表現していたという説もあります。
実際は、
外側に2つずつで「ニコニコ笑顔」、
内側6つで「仲睦まじい」
という意味を持った10個の串柿となることが多いです。
幸せや財産をかき集める
という願いが込められています。
【裏白(うらじろ)】
2枚の葉の間から、さらに新たな2枚の葉が出て毎年積み重なっていく、
シダ植物の一種です。
その様子が
「家が代々続く」縁起を担いでいるというわけです。
また、左右対称の形が「夫婦円満」をあらわすとも言われています。
その葉の裏の白さから
「心の潔白さ」「白髪になるまで生きる」
といった意味もあります。
【御幣(ごへい)】
半紙などを折って作った
稲妻の形をした飾りのことです。
一般ではなかなか手に入りにくく、自作派が多いようです。
御幣の詳しい作り方は下記のサイトに載っています。
http://doyano.sytes.net/oyaku/gohei/gohei.html
まとめ
意外と知らない半紙の折り方を、
由来とともにお伝えしました。
お正月に鏡餅を飾る大切さを理解して、
より厳かな気持ちで新年を迎えてみてはいかがですか?