日本の食料自給率低下は常に問題になっており、
ニュースなどでも目にする機会があります。
そんなとき「食料自給率ってなに?」と聞かれたら、
親として子どもに分かりやすく説明できますか?
そこで今回は、
大人として知っておきたい食料自給率問題について、
学んでみましょう。
食料自給率問題を、こどもでもわかるようにざっくり説明します!
そもそも食料自給率問題って、何でしょうか?
ざっくりといえば、
日本で作って日本人が食べているものが、
外国産よりとても少ない!
というところです。
今は、全体の4割くらいを
国内の生産でまかなっているので、
6割は外国の食品です。
何で国産の比率が少ないと問題なの?
と感じると思います。
これは、もしもトラブルがあって、
外国から食料が入ってこなくなったら
食べるものが極端に減るところに問題があります。
たとえば大豆も国内で作っている分が少ないので
しょうゆ、食卓から消えます。
しょうゆの値段がめっちゃ高くなるので、
お金持ちしか食べられなくなります。
小麦、生産量が少ないので、
小麦のパンがお店から消えます。
生命維持はなんとかできるかもしれませんが、
今の食生活は間違いなく続けられません。
それって、すごく困りますよね。
お子さんに説明するときは、
冷蔵庫に入っている牛肉とか調味料、
スーパーの外国産の商品を見せながら、
これがなくなったら食べるものがかなり減るんだよ
という感じで話してあげるとわかりやすいですよ。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html
↑農林水産省のHPで、
どの食品が何割くらい国内で作られているか
情報が得られます。
食料自給率の種類って?こどもにもわかるように解説!
食料自給率の種類ですが、
ちょっと詳しく見ていくと、
『品目別自給率』と
『総合食料自給率』の2種類
に分かれます。
・・・難しい言葉ですね。
まず、『品目別自給率』ですが、
「品目」なので、
肉!とか魚!とか、乳製品!
とか、そういうくくりの自給率です。
日本で作っているものを、種類別に見たものですね。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html
↑農林水産省のHPで、
「総合食料自給率(カロリー・生産額)、品目別自給率等」
という情報で、見られます。
で、これは
「国内消費仕向量」÷「国内生産量」
で求めます。
なんのこっちゃですね。
「みんなが食べることができる食料を
輸入分も全部合わせたもの」
を、
「国内で作った食料分」
で割って出した、
日本でどれだけその食品を作れてるの?
という指標ですね。
『総合食料自給率』には、
「カロリーベース」と「生産額ベース」の
2種類の計算方法があります。
さっき説明した、『品目別自給率』
を、ぜーんぶ合わせて、
カロリーで考えるか、
お金の割合で考えるか
ということです。
ちなみに、トリビアですが、
日本で育てている牛とか豚とかでも、
外国から仕入れたエサで育てたら
計算上、国産には含まないです。
えっ!?て感じですよね。
これがまた自給率を下げている原因になっています。
ちなみに、日本の食料自給率が
低下傾向にある原因はどこにあるのでしょうか?
それは、私たち食生活にあります。
昭和40年度の日本では、
主食のお米を中心に野菜や魚を食べる生活でした。
今って、
洋食、食べまくってますよね。
なんなら多国籍料理も。
で、そこに肉ってほとんど入っています。
育てるのにエサのコストは半端ないですし、
量もものすごく必要になります。
で、日本のエサだけだと追いつかないのです。
なので、海外からエサなども輸入することになって、
国内産の割合が減っているのですね。
以前は約70%だった食料自給率が
現在では約40%にも下がってしまいました。
食料自給率問題がこどもに及ぼす影響って?
こどもだけじゃないですね。
みんなに影響があります。
ざっくりといえば、
食べ物が高くなります。
というか、何かあったら
マジで食べるものが減ります。
業務スーパーなどで見かける激安商品の多くは
海外からの輸入食材が大きな割合を占めています。
さらに、大手メーカーが値段を抑えるために
食用油、肉や魚、小麦など
比較的安価な輸入品を多く使うようになっています。
家計的に、安い食材を買うことも多いですよね。
あと、外食。
安いところは、大体輸入品をたくさん使っています。
天候不良や食料問題、
もし戦争なんて起こってしまったら
やばいです。
維持できませんね。
さらに大きな問題?私たちには何ができる?
日本の生産量が低下し続けているので、
こどもが大人になるころには
もっと国産品が少なくなってるんじゃ?
というところもあります。
私たちの老後の話ですが、
どうなってますかね。
特に日本の農業は高齢者が大半を占めており、
後継者不足は深刻な事態です。
このままでは、今後50年で
生産量が半分以下になってしまうといわれています。
なんとかして、自給率を上げていかないと
マズい問題なのです。
国でも家畜の飼料対策などをして、
少し改善されていますが、
今後どうなるでしょうか。
お子様とともに、
まずい状況なんだなと
わかっていただければ幸いです。
個人的には、
もっと農業などの一次産業を仕事にする人が増えて、
給料もたくさんもらえるような仕組みが社会にできれば、
解決していくんじゃないかな、と思っています。
農家が儲かれば良いんですよね。
なので国に頼るだけでなくて、
個人でも国産を買える時は買うとか、
そういう行動ができると良いですね。
まとめ
日本の食料自給率が低下している原因は、
食生活の変化や
農業などの分野での後継者不足など
様々な理由が考えられます。
輸入品は安いので、つい購入してしまう。
そういった声が多いのは事実です。
少し値段が高くても、
国産品をみんなが意識して購入することで、
食料自給率が少し上がるはずです。
たくさん国産のものを買えたら良いですよね。
目下の給料がネックだとは思いますが・・。
日本はなぜ食料自給率が低いのか、
自分はどう行動に起こせば良いのか、
お子さまと話す機会になれば幸いです。