毎日口にする身近にある野菜たちですが、
よく考えると色んな疑問点もありますよね。
特に子どもたちにとっては、
大人は普通に思っていることでも
予想外の視点から「なんで?」と
聞いてきたりします。
そのひとつとして、
野菜の浮き沈みがあります。
洗っている時に
水に浮くものと沈むものがありますが、
その違いは一体なぜなのでしょうか?
聞かれたときに回答できるように、
ぜひ知識を身に付けておきましょう。
夏休みの自由研究のテーマにも
使えるかもしれませんよ。
野菜が浮いたり沈んだりするのは大きさや重さが決め手になる?
野菜の中には、
水に浮くものと沈むものがあります。
大きさも形も実のなり方も様々ですが、
それらと水中での浮き沈みは
関係があるのでしょうか?
水に浮くものと沈むものの
違いを検証してみます。
水に浮く野菜
キャベツ、レタス、キュウリ、水菜、
ほうれん草、ピーマン、オクラ、セロリ、など
水に沈む野菜
じゃがいも、さつまいも、にんじん、
大根、ゴボウ、レンコン、など
水に浮く野菜には
葉物野菜やピーマン・オクラなどのように
中が空洞になっているものなど
軽いものが多いですよね。
いかにも水に浮きそうなかんじで、
じゃがいもやにんじんなど沈む野菜は
やはり重さがあって沈むのも
納得がいく感じです。
では、野菜の浮き沈みは
「重さ」や「大きさ」によるのでしょうか。
野菜の浮き沈みは「育つ環境」にあり
大きくて重い野菜でも、
カボチャやスイカは水に入れると浮きます。
実は、野菜が浮くか沈むかは
大きさや重さではなく、野菜が
土の上で育ったか、土の中で育ったかで
違ってきます。
キャベツやキュウリ、ピーマンやカボチャなど
水に浮く野菜は土の中ではなく
地上で育ち実がなります。
一方、じゃがいもやにんじん、大根、
ゴボウなど沈む野菜は根菜類で、
土の中で育ちます。
土の中で育つとなぜ沈むのか?
土の中で育つ野菜が水に浮いてしまうと、
もし大雨が降って地面がドロドロになった場合、
全体が浮いて流されて枯れてしまいます。
反対にキュウリなど地上になる野菜が重すぎると
茎に負担がかかって落ちてしまいます。
そうならないために、野菜の進化の過程で
地中の野菜は密度が高く沈まないように、
地上の野菜は密度が低く軽くなったのです。
例外もある?!
ただし、地上になる野菜全てが水に浮き、
地中になる野菜全てが沈むわけではありません。
例えば玉ねぎは地中になりますが水に浮きますし、
もやしも根っこなのに水に浮きます。
また、トマトは通常は水に浮きますが、
完熟すると水に沈むようになります。
色々な野菜を水に入れて試してみると
意外な発見があっておもしろいかもしれませんよ。
野菜だけじゃない!果物にも「浮く」ものと「沈む」ものがある

野菜だけではなく、果物にも
水に浮くものと沈むものがあります。
まずは水に浮くものと沈むものを見てみましょう。
水に浮く果物
りんご、メロン、みかん、グレープフルーツ、
いちご、バナナ、パイナップル、など
水に沈む果物
なし、ぶどう、さくらんぼ、キウイ、など
柑橘類はお風呂に浮かべることも
ありますのでわかりますが、
メロンやパイナップルは重くて
沈みそうなので意外ですよね。
りんごとなしは似ていますし
同じバラ科の果物ですが、
なぜ浮き沈みに違いが
生じるのでしょうか?
果物の浮き沈みの基準は密度と糖度と空気
野菜と違い果物は
地上で成長して実がなるため、
浮き沈みの条件も違います。
果物の場合は
①密度の高さ
②糖度の高さ
③空気を多く含む
かが浮き沈みのポイントになります。
②については糖度が高いと
沈むようになります。
トマトが熟すと
沈むようになるのもこのためです。
りんごとなしの違いは
③の空気によるものです。
りんごは
空気を多く含みますので浮きますが、
なしは水分が多いため沈むのです。
まとめ
毎日目にして口にする野菜や果物ですが、
なかなか水に完全に浸けることなどないので、
見た目の印象とは違う結果のものもあって
意外だったのではないでしょうか。
何気なく過ごしていますが自然の中には
色んな物事にちゃんと基準があるんですよね。
好奇心や探求心を持って物事を見れば、
身近な色んな所に自由研究のテーマは
たくさんあります。
ぜひ「なるほど」と思うような
テーマを見つけて検証してみてください。