生活の知恵

これを読めばすっきり!「棍棒」と「金棒」の違い

似ているようで実は違う

棍棒」と「金棒」。

 

単純にこのまま読めば

どちらも「こんぼう」ですが、

棍棒は「こんぼう」、

金棒は「かなぼう」と読みます。

そもそも、「棍棒」、「金棒」とは

どういった意味でしょうか。

 

棍棒:殴打用の武器として扱われる事が多く、

武器の基本中の基本。

 

原始時代から現代に至るまで

使用されています。

大きさとしては、

人が握って振り動かすことが出来る

太さと長さとされている丸い棒です。

 

金棒:簡単に言うと鉄製の棒をいいます。

 

金砕棒ともいわれ、

鬼が持っていたのがこちらです。

日本の打棒系の武器の一種です。

南北時代から使われていたと

考えられています。

はじめは木で作っていましたが、

鉄板で覆ったりして

補強などをしていましたが、

やがて鉄製に変わっていきました。

 

これだけ聞くと

同じように武器として

使用していたのはわかりましたね。

でも、歴史を振り返ると

違うものが見えてきました。

 

 

どうやって生まれた?「棍棒」と「金棒」のそれぞれの歴史

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同じ武器には変わりないのですが、

双方違う歴史が刻まれていました。

 

まずは「棍棒」の歴史を

覗いて見ましょう

 

< 棍棒の歴史 >

人類が始めて作り出し武器は

棍棒とされています。

棍棒といっても様々な種類があり、

警察が持っている警棒や

ゲームに出てくる勇者が持っている

初期装備の武器も棍棒になります。

 

棍棒は武器として

意図的に作られたと考えられていますが、

原始人が武器として

何か無いかな?

と何気に手に取ったものが

棍棒の原型で、

技術が発達したのが

棍棒となりました。

 

ある日を境に、

木の棒を武器として原始人の考えが

変わったことになります。

棍棒は時代が発達していく中で

様々な発展と変化をもたらしました。

 

国によって戦の形態が違うため

棍棒の形も様々。

 

単体の棍棒は金属以外の

同じ素材で出来た棍棒をいい、

木や骨が多かったのも特徴です。

初めは自然に落ちていた流木や

骨をそのまま振り回していたようです。

 

合成棍棒であれば

2種類以上の素材を

組み合わせています。

そして、多くは鎖状の継ぎ手の先端に

星状の球や短棒などを結び付けた

連結棍棒が使われていました。

 

また棍棒は武器としてだけでなく、

権威を象徴するために使用された

杖も棍棒になります。

国や時代によって

様々な変化があった事がわかります。

 

< 金棒の歴史 >

日本の戦を見てみると、

昔はかなりの重装備でした。

これは、馬に乗っての騎馬戦で

一騎打ちが目的のため、

重さは重要視されていませんでした。

 

鎧は、太刀で斬る事も、

槍で突き刺す事も出来なかったのです。

したがって、

戦では鎧のつなぎ目を狙う戦法でした。

 

兜を首ごと跳ねたり、

関節部を狙った攻撃をしていました。

しかし南北戦争の時代になって

多少軽装備になっても、

断ち切るという行為は困難だったため

金砕棒のような

打撃に適した武器

登場しました。

 

鎧は斬る事は困難ですが、

叩くと言った行為には

とても弱かったので、

金棒を用いられるようになりました。

金棒にも弱点があります。

全長2mの鉄製で重さがあり、

筋力に優れたものでなければ

使うのは難しいと言う事でした。

 

鬼が使っているのも、

体の大きさや筋力があるとされるため

金棒を持っていると思いきや、

実は鬼は鉄の製造技術と

武器を持っていたため、

鬼=鉄=金棒となったという

説があります。

桃太郎をイメージすると

とてもわかりやすいのですが、

つまり鬼の宝物は

鉄の技法だったんです。

 

金棒は戦うための目的のみですが、

棍棒には色々な使い方の用途がある事が

わかりました。

 

 

棍棒外交、鬼に金棒・・・「棍棒」「金棒」を使った表現

ことわざなどで棍棒や金棒は

色々な意味で使われています。

代表なのが棍棒外交や鬼に金棒です。

 

<棍棒外交とは>

26代アメリカ大統領、

セオアド=ローズベルトがとった

帝国主義外交政策をいいます。

 

穏やかに語り、

太い杖を携えて進むといった

意味があります。

棍棒=武力で脅かしているのです。

つまり、交渉は丁寧な言葉で、

でも決裂したら軍隊が出陣!するぞ

といったところでしょうか。

 

<鬼に金棒>

ただでさえ強い人が、

何かを得たり

良い条件が加わったりして

更に強さを増して

無敵になる状態をいいます。

 

素手でも十分強い鬼に、

金棒を待たせたら

より一層強くなってしまうという事

由来とされています。

 

どちらかと言うと

棍棒外交は脅しのような感じですが、

鬼に金棒は頼りになるという意味に

とらえられています。

 

 

❤ 最後に 

剣と比べて打撃的な武器は

位の差も出ているようです。

 

そしてコストの問題ですね。

 

剣はやはり作る過程と

コストもかかるので

貴族が多く使っていましたが、

打撃の武器は単純作りで

コストもかかりません。

 

おわかりの通り

こちらは貧乏人で戦う技術がない兵士が

使うわけですね。

 

武器でも貧富の差が出るのですね。