今年もプロ野球ドラフト会議が
幕を閉じました。
プロを志望する人は、
毎年数百人にのぼりますが、
その中で指名を受けて入団できるのは、
ごく一握り。
その他の人は、
まったく別の進路を考え直すか、
社会人野球の道を進みます。
社会人野球選手になるには、
スカウトを受けるか、
自ら入団テストを受けて
合格するかの二通りです。
さて、
社会人野球選手になったとして、
彼らの気になる給料や手取りは
どれくらいなのでしょうか?
果たして、オリンピック出場は
可能なのでしょうか?
また、野球選手を引退した後の
知られざる進路についても
調べてみました。
企業の一社員!?気になる社会人野球選手のお給料の平均と手取り
社会人選手は、
基本的にその企業の社員として
扱われます。
そして、給料も普通の社員と
同じように支給されます。
ですからプロ野球選手のような
高額な年俸にはなりませんが、
逆にチームが負けたからと言って
大幅に減給されるようなことも
ありません。
大きな大会で優勝など
好成績を上げた場合は、
企業によっては特別手当が
支給されることもあります。
これは、正社員扱いの場合で、
契約社員扱いの場合は、
1年契約で、給料は正社員よりは
低くなるのが一般的です。
具体的に見て行きましょう。
社会人野球は、高卒もいますが、
多くが大卒です。
そして、過去のドラフト指名を受けた
最高年齢記録は30歳です。
ですから、活躍のピークは
20代と考えて良いでしょう。
強豪の企業チームは、
「JR東日本」
「日本生命」
「NTT西日本」
「トヨタ自動車」
「Honda」あたりです。
少し極端な例で、
「日本生命」の給料は高く、
30歳で900万円という例があります。
月に換算して50万円前後でしょうか。
そして、手取りは40万円前後。
「JR東日本」の大卒の初任給は、
約22万円。
手取りは17,8万円あたりです。
よって、大まかに考えて、
月給は「22万円~50万円」の間で、
手取りは「17万円~40万円」
くらいでしょうか。
オリンピック出場の可能性は?
社会人野球からオリンピックに
出場できる可能性について考えます。
結論から言うと、
「ほぼ不可能」です。
まず、最近の例で考えると、
アテネ大会(2004)も
北京大会(2008)も出場したのは、
全てプロ選手でした。
社会人選手は一人もいません。
余程の実力を持った選手なら
別でしょうが、
その場合は既に
プロ入りしているでしょう。
どのレベルなら
現実味があるかといえば、
阪神タイガースで40歳になっても
なお大活躍の福留孝介選手。
福留選手は、
アトランタ大会(1996)と
アテネ大会に出場して、
メダル獲得に貢献しました。
この時は既にプロ入りしていましたが、
高校生の時には、
7球団からの指名を受けたのも関わらず、
入団を拒否して
『日本生命』に入団しました。
そして、その後ドラフト指名を
再度受ける形で中日ドラゴンズに
入団します。
WBC世界大会にも出場しても
二度の優勝に貢献しています。
ウルトラスーパースターですね!
このレベルでないと
オリンピック出場は夢のまた夢、
別世界の話と言えるでしょう。
今年のドラフトが終了しましたから、
東京2020に出場しようと思えば、
現在、既に社会人選手になっているか、
2018年、
2019年、
2020年の春に入団(入社)する選手に
可能性はあります。
この中で、
福留選手レベルか、
もっと身近で言えば、
早稲田実業の怪物「清宮幸太郎」選手
並みの話題性と実力がなければ、
オリンピック出場のオファーは
絶対にありません。
現実はそんなに甘くない!?社会人野球選手の引退後と知られざる進路
正社員扱いでの入団の場合は、
野球を引退しても基本的には、
そのまま会社に残ることが出来ます。
(ちなみに、福留選手も日本生命時代は
オフシーズンには営業周りをしていたそうです)
当然、野球がメインの生活でしたから、
会社員として仕事内容に対する
適性があるかは問われます。
ただ、契約社員の場合は、
引退すれば即退社となり、
その後の立場は補償されていません。
まとめ
近年、日本では
プロ野球独立リーグの存在も
目立ってきていますが、
選手たちの生活は
アルバイトでまかなうなど
なかなか厳しいのが現実です。
プロが難しいとなった時に、
どの段階で進路を切り換えるかで、
その後の人生の風景も
相当違ってくる様です。